C系統の歯でオフィスホワイトニングだけを繰り返しても、追加費用だけかさんで患者の満足度は上がりません。
シェードガイドとは、歯の色(シェード)を16段階に分類した色見本です。 歯科医院でホワイトニングや補綴物の色合わせをする際の基準として使用します。
関連)https://keiyoukai.jp/wp/?p=941
4つのアルファベット(A・B・C・D)が色系統を表し、後ろの数字(1〜4)が濃さを示します。 数字が小さいほど明るく、大きいほど暗い色になります。
関連)http://blog.livedoor.jp/tooth_whitening/whitening/shade_guide.html
明るい順に並べると次のとおりです。
関連)https://shirokane-smile.com/whitening/3300
| 順位 | シェード | 特徴 |
|---|---|---|
| 1(最明) | B1 | 最も白く明度が高い。ホワイトニングの到達目標とされる。 |
| 2 | A1 | 自然な白さ。オフィスホワイトニングの上限目安。 |
| 3 | B2 | 黄色系でやや明るい。外国人の平均に近い。 |
| 4 | D2 | 赤みを帯びた灰色系で比較的明るい。 |
| 〜 | A3 | 日本人の標準。赤みを帯びた黄色系。 |
| 16(最暗) | C4 | 最も暗い。灰色系の濃色。 |
これが基本です。日本人の標準的な歯の色はA3〜A3.5とされています。 つまり多くの患者はシェードガイドの中間より少し暗い位置にいることになります。
関連)https://ndo-kyoto.jp/seminar/detail.html?id=172
4系統それぞれの特徴も把握しておきましょう。
関連)https://keiyoukai.jp/wp/?p=941
系統ごとに効果差があります。カウンセリング時に系統を確認しないと、ゴール設定が大きく外れてしまいます。
参考:シェードガイドの詳細な分類と各シェードの特徴について
歯の色の基準、シェードガイドとは|白金スマイル歯科
ホワイトニングにはシェードガイド上の「到達上限」があります。それだけ覚えておけばOKです。
オフィスホワイトニング(院内施術)の到達上限はシェードガイドでA1が目安とされています。 一方、ホームホワイトニングを継続することで、さらに上のB1まで明るくできる可能性があります。
関連)https://www.kanda-soba-dc.jp/blog/1162/
ただし、S(スペシャル)シェードという概念もあります。ホワイトエッセンスなどが使用するSシェードはS2〜S40で表示し、日本人の平均がS30〜S32、ホワイトニング後の目標がS12〜S14程度とされています。 二つの系統(Vita式シェードガイド・Sシェード)が市場に混在しているため、患者への説明時に使用している規格を明示することが重要です。
関連)https://whiteningnet.com/oral-news/?p=2753
実際の臨床では改善幅も重要な指標です。
関連)https://nihonshika.co.jp/column/p11829/
1段階と聞くと小さく感じるかもしれませんが、A3からA2への変化でも正面から見ると「明らかに白くなった」と感じる方が多いです。歯の色変化は1段階でも視覚的なインパクトが出やすい特性があります。
ここが臨床で最も注意が必要な点です。シェードガイドで現在の色を確認しても、すべての歯がホワイトニングで白くなるわけではありません。
関連)https://shimokita-dental.jp/2024/02/03/whitening-dekinai/
以下の歯はホワイトニングの適応外または効果が限定的です。
関連)https://shimokita-dental.jp/2024/02/03/whitening-dekinai/
関連)https://www.saito-d.com/treatment07_2.html
関連)https://ginzanamikidoridentistry.com/blogs/whitening-210813/
痛いですね。患者が「白くしたい」と来院しても、これらの状態が見落とされると患者満足度がゼロになるばかりか、クレームにもつながります。
事前のシェードテイキングと口腔内診査をセットで行うことが原則です。費用がかかって結果が出ないケースを減らすためにも、適応の判断は丁寧に行いましょう。
参考:ホワイトニングができない歯の種類と代替治療の説明
ホワイトニングの落とし穴!ホワイトニングできない歯を解説|下北沢歯科
シェードガイドを単なる色確認ツールとして使うだけではもったいないです。これは使えそうです。
初回カウンセリングでシェードガイドを患者に見せながら現在地と目標値を「見える化」することで、治療への納得感が大きく変わります。
実践的な手順は次のとおりです。
1. 現在のシェードを計測:自然光または専用ライト下でシェードテイキングを実施。
2. 系統を確認:A・B・C・Dのどの系統かを把握し、ホワイトニング反応性を予測。
3. 目標シェードを患者と一緒に設定:「白すぎない自然な白さ」であればA1〜A2が現実的な目標。
4. 改善の目安を伝える:3〜5段階の改善が多いこと、B1への到達はホームホワイトニングが有利なことを説明。
関連)https://nihonshika.co.jp/column/p11829/
5. ゴールに合った方法を提案:オフィス・ホーム・デュアルのいずれかを系統・現在シェード・ライフスタイルで選択。
患者が「S2レベルの真っ白な歯」(セラミック並み)を希望する場合、ホワイトニングだけでは到達できないことを早期に伝えることが大切です。 この段階で説明を省くと、後で「思っていたほど白くならなかった」というクレームに直結します。
またB1は「歯として不自然に見えない白さの上限」とも言われており、これ以上白い歯を希望する場合はラミネートベニアやオールセラミッククラウンの適用を検討します。 治療の選択肢を横断的に示すことで、患者に「プロとして頼りになる」印象を与えることができます。
関連)https://haisha-yoyaku.jp/docs/smileline/column/white-teeth-unnatural.html
ホワイトニングと補綴が重なるケースは、シェードガイドの使い方がより複雑になります。意外ですね。
よくある問題は「ホワイトニングを先に行った後、補綴物の色が合わなくなる」ケースです。 ホワイトニング後は歯の色が変わるため、以前作製した白いセラミックが今度は「くすんで見える」事態が起こりえます。
関連)https://shimokita-dental.jp/2024/02/03/whitening-dekinai/
補綴物のシェードを決定するタイミングについては次の原則があります。
これが条件です。費用面でいうと、補綴物の作り直しを見越したトータルコストの説明は、患者のトラブル防止につながるだけでなく、院内の信頼度を高める効果もあります。
さらに、前歯部の補綴で複数歯にわたる場合は、シェードガイドの「1段階」の差が隣接歯との不一致として目立つことがあります。精度の高いシェードテイキングのためにシェードアイ(電子色彩計)を活用している歯科医院も増えており、導入を検討する価値があります。
参考:補綴処置とホワイトニングのタイミング・シェード確定の考え方
歯科で言うシェードとは歯の色味の事を指します|系友会
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